2009年10月15日木曜日

「子ども たき火とごちそうキャンプ」のご報告



今年度最後のビジターセンター主催行事となった
子ども たき火とごちそうキャンプ」が
10月10日(土)から12日(月・祝)の3日間で、
終了しました。

2日前に大型台風が接近するという状況でしたが、
山のふるさと村も大きな被害もなく、
18人の子供たちが奥多摩駅で顔を合わす事ができました。



台風一過の青空と思いきや、1日目は突然の雨が
降ったりやんだりの気まぐれ空。
ただその分、普段の生活と違う、
自然の動きに影響を受ける森の生活を全身で感じる事が
できたようにも思えます。


住むところも、ごはんも、自分達がやらなきゃ始まらない!


今回のキャンプのテーマは「ごちそう」。
人間のごちそう、森の生きもののごちそう、いろいろな見方ができる中で
「森からいただくごちそう」を考えながら、過ごす3日間となりました。


例えば、たき火に使うマキだって「森からのいただきもの」…。


森の生きもののごちそうでもある秋の森の実り。
必要な分だけいただこう!という約束を1日目で行い、
2日目はいよいよ、ごちそうを作るための材料探し。

2グループに分かれて見つけてきた
ごちそうの材料をお互いに見せ合いっこすると、
テーブルに乗りきらないほどの森の恵みが並びました。


見つけたクルミや栗をむくのは大変だ・・・。


見つけたものはそのままでは使えないため、
ごちそうにするための準備も、大事なお仕事。

キャンプが進むうちに、
自分で出来ることを
どんどん見つけるようになっていた事も印象的!


女の子たちは、ちまきを包むための葉っぱ洗い。


ちまきを蒸すための穴掘り作業はみんなで協力しながら・・・。


準備が出来たら、いよいよごちそう作り。
今回は拾ってきた大きな朴の葉にごはんを包んで、
「山ふる風ちまき」を作りました。
栗やクルミなど、見つけてきたものも好きなだけ入れて、
地面に入れて蒸し上げます!


アン●ンマン・・・?


おいしくできますよーに!!




たき火を見守りながら、じっくり待つ時間も
きっと「ごちそう」の1つだったのだと思います。

ごちそうを並べるテーブル用のかざりつけの落ち葉。
栗やクルミ、むかごなどの秋の森の実りたち。

たくさんの森からのごちそうを思い出しながら、
森へのお礼のメッセージを書いて、お別れです。




スーパーや家の冷蔵庫に並んでいる食材は、
きっと、どこかの自然の中にあったもの。

毎日の日常の中で、
山のふるさと村で出会った「ごちそう」の事を
思い出してもらえると、嬉しいです。



秋の森のめぐみと素敵な笑顔、
おいしい3日間をごちそうさまでした!

(子ども たき火とごちそうキャンプ担当:原島香(かおり)


「女性のためのはじめてソロキャンプ・秋」のご報告


毎年、ご好評をいただいている、
「女性のためのはじめてソロキャンプ」。
9月5日(土)〜6日(日)に行われた活動も、無事終了いたしました。

今回の参加者は計17名。
晴天に恵まれ、真夏のような日差しの中、
女性だけのキャンプがスタートです。



自然の中でキャンプをする事は、
楽しむ気持ちさえあればとっても簡単。
男手や、キャンプ知識がないと難しいと思われがちなテント立ても、
キャンプ経験豊富な女性スタッフに教わりながら、
今回は自分達だけでチャレンジ!


ソロキャンプでは一つのテントに、一人で泊まります。
2人で協力しながら、2つのテントを立てるうちに、
皆さん、テントの立て方のコツをしっかり掴んでしまったようです。


また、いろいろなメーカーのテントが使う事で、
それぞれのテントの特徴や違いも確認できます。
色鮮やかな、今夜のお宿ができました!



テントも含めて、キャンプ道具は
色々な種類があって、どれを買っていいのかわかりにくいもの。
スタッフが普段使用している道具を並べて、
使い方やおすすめポイントを紹介しました。
買う時の参考にするためか、皆さんの真剣なまなざしが印象的・・・。



キャンプ道具は、見るだけじゃなくて使ってみないとわからない!
夕食からは、一人ずつMYストーブを持って、食事作りを行います。



地場産の食材を使って、味付けも自分好みに整えて・・・。
さて、お味はいかがでしょうか?




また、ソロキャンプの時にはあまり行わないものですが、
希望の多い火おこしの時間も取りました。

夜の森を歩くナイトウォークの後は、
みんなでたき火を囲みながら、のんびりタイム。
火の管理は全員で、消えてしないように薪を足していきます。




また、夜には少し雲が出てしまいましたが、
満月もときおり、顔を出してくれました。



テントから顔を出して月明かりを浴びたり、
森のお気に入りの場所でお月見をしたり、楽しみ方は人それぞれ。

薄くもやがかった満月は幻想的で、
いつまでも見ていたくなるほどの美しさです!




二日目の朝食も、もちろんキャンプ道具を使って
自分たちで作ります。
簡単で、手間がなくて、でも美味しい!
女性ならではのキャンプ料理をいただきながら、
にぎやかな朝ご飯を楽しみました。



テントを立てて、片付ける所までがキャンプの作業。
立てた時の手順を思い出しながら
逆に畳む作業も、慣れてしまえば簡単なもの。
あっという間に片付いていく様子にはお見事!の一言です。




テントを片付けた後は、森を歩くソロトレッキング。
夏と初秋の、両方の季節が楽しめる森で
たくさんの発見があったようでした。


動物の食べ跡、カラフルな落ち葉、秋の木の実・・・。
森のおみやげが勢揃い!


あっという間に時間が過ぎて、
中には「もう少しのんびりしていきたかった」
なんて声も聞こえてきた、1泊2日。

ぜひこの次は、自分たちで森に出かけて、
新しい自然との出会いを楽しんでいただけたら、と思います。

森の中でまた、皆さんとお会いできることを
スタッフ一同楽しみにしております!

(女性のためのはじめてソロキャンプ担当:原島香(かおり)






2009年8月12日水曜日

「子ども限定!森のかくれがキャンプ」のご報告



2009年7月26日から28日に行われた、
「子ども限定!森のかくれがキャンプ」は
無事終了いたしました。

今回のキャンプのテーマはタイトルの通り、「かくれが」。

とは言っても、自分たちのかくれがを作るだけではありません。
まずはみんなで、「かくれがってなんだろう?」と
考えることからスタートです。




はじめて会う友達やスタッフと仲良くなるための遊びの後は、
姿が見えない生きものたちが
どんな「かくれが」で暮らしているのか、
森のすみか探しに、グループにわかれて出かけました。


シカの角とぎ跡、イノシシの食べ跡、ムササビの巣、
アカネズミのすみか、アリジゴクの家・・・。

最初は気づかなかった、生きものが生息している証拠や
森の生きものが今現在使っている「すみか」を
たくさん見つけることができました。

時には、夜にむけて「すみか」で休んでいた
ムササビが顔を出してくれたりも・・・。





それぞれのグループが見つけたすみかの報告をした後は、
自分たちのすみか作り。
テントのグループを自分達で決め、
寝袋をしいたり、寝心地を試したり、と
居心地のよいすみかになるよう、自分達で工夫をします。



ご飯作りも自分たちで行います。うまくできるかな~。

テント準備も出来て、ご飯を食べた後には
明日のかくれが作りへのミーティング。
この森に棲む生きものたちのスライドを見ながら、
どんなかくれがを作るかの相談を行いました。

名札の裏に書かれたヒントを元にわかれた4つのグループは
サル・ノウサギ・シカ・イノシシ。

実はこの生きものたちは寝る所を点々と変えたりなど、
一箇所に定住しない
「すみか」を持たない生きものなのです。

そこで、各グループで知恵をしぼって、
それぞれの生きものが使ってくれるような、
森の生きもののための「かくれが」を作ることにしました。

さあ、どんなかくれがだったら使ってくれるかな・・・?

・・・

2日目はくもりのち、時々雨。

朝ご飯を食べて、お昼のお弁当を各自で握って、
かくれが予定地に出発です。

雨避けが出来たり、食事がとりやすかったりの「快適さ」と
身を隠すことができたり、簡単には壊れない「安全」が
重要なキーワードになりそうだと、
昨日のすみか探しやミーティングで確認済み。

とは言え、生きものの種類によって
「快適さ」も「安全」も違うと思うので、
それぞれのグループで話し合いながら、
試行錯誤しながら、かくれが作りを進めていきました。
イノシシグループは大きな体もゆっくり休まるかくれが。


サルとノウサギはお互いのかくれがを行き来できるよう
真ん中に通路を作りました。


おやつの時間は、とうもろこしを食べながら
各グループのかくれがの出来具合を確認。

その後は、かくれがで休憩したり、まだまだ改良を重ねたり、
グループごとの自由時間となりました。


「まだまだ作るぞ~!」サルグループと、「のんびりくつろごうっと」なシカグループ

森のかくれが作りもひと段落。
自分たちのすみかである テントサイトへ戻る途中、
なんと、サルの群れにばったり遭遇。


「これからかくれがへ遊びにいくのかもね!」


夕食の後は、夜のかくれがへ
静かにしずかにお邪魔しました。
ちゃんと使ってくれているか、どきどきの1時間。

中には足跡やシカの食べた跡を発見したり、
イノシシらしき姿を目撃した人も。

・・・・・

あっという間の3日目は、かくれがの未来を考える日。

明日、一週間後、一ヶ月後、一年後・・・。
みんなも森の生きもの達も居心地がいい「かくれが」が、
この先どうなっているのか、未来予想図をハガキに書いてもらい、

森のかくれがが消えてしまわないように、
何ができるかを考えながら、山のふるさと村を離れました。


みんなが作った森のかくれがは
今もなお、山のふるさと村のどこかで
生きもの達を迎え入れてくれています。

生きものたちの生態を踏まえて、
快適に過ごせるように考えられた
工夫いっぱいの、みんなの「かくれが」。


「かくれが」があるこの森で
笑顔いっぱいのみんなと会えることを楽しみにしています!


(子ども限定!森のかくれがキャンプ担当:原島香(かおり))

・・・・・・・・・・・・・・・

今度は森のぜんぶを、いただきます!
「子ども たき火とごちそうキャンプ」
2009年10月10日(土)〜12日(月・祝) 2泊3日

秋の恵みをたっぷりいただく、美味しい3日間。
ご参加お待ちしております!

2009年6月10日水曜日

「親子で楽しむはじめてキャンプ・初夏」のご報告

6月6日(土)から7日(日)の1泊2日、
キャンプ初挑戦の親子(4家族11名)を迎えて
「親子で楽しむはじめてキャンプ・初夏」を実施しました。

天気予報では2日間とも傘マーク。
雨の中でもキャンプ生活を送れたら、もう怖いものなし!
自信にも繋がるだろうから雨だって楽しく過ごしちゃうよ〜と、
雨天を見込んだ計画を立て、キャンプ当日を迎えました。
が、しかし・・



2日間とも腰を抜かすほどのイイ天気!
きっと、抜群の晴れ男・晴れ女がいてくれたんですね。

さてキャンプの初日は、初夏の自然の中で、出会ったばかりの
新しい仲間と自然と友だちになる時間から始まります。

まずは家族紹介「僕たち、こんな家族です!」

インタープリターむぅと一緒にビンゴを楽しみながら初夏の森歩き
 動物のウンチ・キラキラ、ギザギザの葉っぱ・白い花のカーペットなど
 たくさんの発見が!

キャンプに大切なことを仲間とわかちあいます

初めての仲間と場所に慣れてきたらキャンプ生活のはじまりです。
まずは初めてのテント立てに挑戦!

最年少(4歳)の“チャッピー”も“にぃに”と力を合わせてテント場作りに励みます。



テントの仕組みや、立て方のコツを体験していくなかで、

父『よし。テント買うか?』
息子『(力強くうなづく)』という場面も。

テントが張れたら、ごろりと寝転んで少し休憩。
自分たちの力で立てたテントの寝心地は格別だったようで、
テントから聞こえてくる親子の話し声といったら、
どの声もウキウキと弾んでいて嬉しそうでした。

そして、キャンプ生活には欠かせない火起こしも体験。
大人チームと子どもチームに分かれて秘密の特訓です。
大人は少ない薪で火を長く保つ火起こし術、
子どもはマッチをすって5秒間持っていられる練習を。
家族ごとに一つの釜戸を使って、秘密の特訓の成果を
ためしてみると・・

さぁ、本番!不安そうな顔つきから得意顔、そして笑顔へ。

夕ご飯も、みんなで一緒につくります。

の肉づめ焼き
たっぷりキノコ
鉄釜ご飯・くり抜き野菜のサラダも作って「いただきます!」

外で食べるご飯はどうしてこんなにおいしいんだろう!
あっという間にお皿もお鍋も空っぽになりました。
食べ終わったら、みんなでお片付けです。
インタープリターのハルさんに、水を少ししか使わない
エコな片付け方法を聞いて、みんなでおいしく食べた分だけ
キレイに片付けました。

太陽が山に沈み、ほのかに群青色の夜空があらわれた頃、
夜の森へお散歩です。
大人チームは、1人ずつ夜の森でしっとり過ごすソロ体験、
子どもチームはムササビの森へわくわく探検隊!
『もう少し夜の森にいたいな・・』と子どものような顔でつぶやいた
“おかあさん”の目がとてもステキで印象に残っています。

眠りにつく前に、小さな焚き火をみんなで囲みました。
小さな火が消えないように、小さな子どもたちが次から次へと
落ち葉や枝を集めてきます。
遊びを通して、燃えやすい葉の見分け方や火に入れる息の使い方も
マスターできたようです。
そろそろ寝ようかと立ち上がると、何やら山の尾根が
ぼんやりと明るく・・

『すっごーい!!!』『おっきい〜』『うわーまぶしい!』

大きな大きな月があらわれました。
子どもも大人も満月前夜の月の大きさと明るさに大興奮。
月明かりに照らされたお互いの顔を嬉しそうに見あい、
しばらく話すことも忘れて、月の光を見つめていました。



2日目の朝。
もう兄弟、親子の組み合わせを忘れてしまうほど仲良しに。
鳥の声を目覚まし時計に早起きをして朝の森にも出かけました。
ここでも大人と子どもは別々です。
大人チームは、まゆみぃと草笛や葉っぱじゃんけんなど草花遊び、
子どもチームは、むぅとやっちんと虫メガネで色んなものを
のぞき込みながら歩いてきました。
大きい葉っぱを見つけたら、お面にして変〜身!

そして、キャンプ生活を締めくくる、テントの撤収とお片付け。
まだまだ遊びたい気持ちをグッとこらえて、片付けに励みました。



片付けが終わったら森歩きの時間。
親子だけで過ごす、とっておきの森デートです。
森からのラブレター(初夏の自然の楽しみ方のお手紙)と
待ち合わせ場所の地図を家族ごとに受け取ったら、
どこで、どんな風に過ごすか相談して、森デートに出発!


河原まで遊びに出かけた家族
(服を濡らして帰ってきた“そら”はいい顔してました!)、
のんびり尾根道を歩いてきた家族、草花遊びを楽しんできた家族と、
それぞれのペースで森デートを楽しめたようです。

みんながそろったら、青空の下でランチのサンドウィッチを作って
頬ばりました。これまた、ペロリと平らげます。
そして、キャンプの2日間を思い出しながらのお土産作り。
梅雨の時期も親子で自然体験を楽しめるように、
森で発見したもの、楽しかった体験を絵にして、ビニール傘に
書き込みました。

子ども最年長の“うさぎ”の傘はキュート!

『で〜きた〜』と“しゅん”や“ピッツ”も傘をクルクル嬉しそう


1泊2日と短い時間でしたが、
初めてのキャンプ生活の中で、自分にできること、
やりたいことを次々と発見して挑戦していく参加者の姿を
今でも印象的に思い出します。
初夏の森の自然に触れた子どもたちが、自分たちで
遊びをつくり、発展させていった遊び力にも驚かされました。

ここでの体験を通して、家族だけで野外で過ごすことの
自信と勇気がわいてくることを願って・・

キャンプのふりかえりでは、自分の言葉でみんなお話してくれました。

親子で楽しむはじめてキャンプは無事終了!
次回は夏休みや週末に、家族だけでキャンプに行ってみよ〜!

『ま〜ゆみぃ〜、この木使いたい!ねぇ、いい?』
『いいよ〜!(でも、何に使うんだろ?ついていこ!)』

おぉぉ・・シーソーか!すごいなみんな!

・・・・・・・・・・・・

次回は木々の実りの季節に実施します。
秋の森で、落ち葉のうえに寝転んでみませんか?

家族で楽しむはじめてキャンプ・秋
10月3日(土)〜4日(日) 1泊2日

お問い合わせ、お申し込みはこちらまでどうぞ!


(まゆみぃ)