2013年10月18日金曜日

「子ども3つの力キャンプ~木・水・石~」のご報告

今年の夏休みをしめくくるのは「子ども3つの力キャンプ~木・水・石~」です。
小学3年生~4年生を対象に行われたこのキャンプは、自然の中にある木の力、水の力そして石の力を使い、楽しみながら自然との関わりを考える826日から28日までの3日間です。

参加人数はなんと24名。普段山ふるに来てくれているリピーターもいれば、初めて山ふるに来たという子まで様々です。自然に詳しい総勢7名のスタッフと一緒に過ごしました。

山ふるに着いたらまずはスタッフ紹介。みんなと3日間一緒に過ごします。緊張した様子で話を聞く子供たち。山ふるキャンプでのお約束を聞いたら・・・
お昼ご飯。持って来たお弁当を広げて研修室そばの妖精の森でいただきま~す!いつものお弁当も外で食べと味も格別です。











いよいよみんなが泊まるテントへ移動。寝袋の敷き方や、テントでの過ごし方を習って自分のテントで準備を始めます。
「広い~!」「暑い~!」一つ一つのテントの中からは賑やかな声が。

テントの中の準備できました。みんな上手に寝袋が敷けたね!


テントの準備ができたら、夕ご飯の支度にかかります。
ご飯を作るのに欠かせないのは、火を起こすための薪。
ここで今回のキャンプのテーマ3つの力のうちの一つ、「木の力」、薪を探しに行きます。

「火をつけるにはパチパチくんが大事なんだ」

さかでぃが言うパチパチくんをみんなでたくさん集めます。
パチパチくんとは、焚き付けに使うスギの枯れ葉。パチパチと音を立てて燃えるので、そう呼んでいます。

「ここにたくさんあるよ!」誰かの一言でみんながやってきては、拾い集めていきます。

 もちろん、スギの葉だけでなく、細い枝、太い枝も集めていきます。
「乾いている方が燃えやすいよ」という言葉にみんなもあれやこれやと、自分の拾った薪を念入りに触って湿っていないかどうかを見極めていました。
たくさん集まりました。みんなで集めたから数もたくさん!
背負子に入りきらない分はそれぞれ手に持って帰りました。
テントサイトに戻ってきたら「木の力」をみんなで体験。火をつけてみよう!
火をつけるにはマッチを使います。しかし子ども達のほとんどがマッチを使ったことがありません。マッチのすり方やマッチをする時の姿勢など、火のつけ方を教わります。さかでぃのお話を聞くみんなの顔はワクワクとドキドキが混ざったよう。大切なポイントを思い浮かべながら、いざ火つけ開始!















マッチが上手につけられなかったり、薪の組み方もめちゃくちゃで、火がつかなかったり、途中で消えたり。
そのたびに諦めず、知恵を絞りながら徐々に薪を上手に組み立てていきました。最初は悪戦苦闘してたマッチをするのも、挑戦するたびに鮮やかな手さばきに。失敗を繰り返しながら、とうとうたき火をつけることができました。
たき火を囲むみんなの顔はとても嬉しそう!自分で焼いたウィンナーはとってもおいしかったはず。
 
夕食を食べてシャワーの後は夜の森へ。昼間とは雰囲気が全然違う夜の森。何が出てくるのかドキドキしながら森を歩いていると、誰かの「あれ?雨の音?」という声。空を見上げながらも首をかしげる子ども達。雨の音はしているけれど濡れている様子はありません。懐中電灯でみんなの上を照らすとそこには大きな葉っぱを持った大きな木が。
「木って傘代わりになるんだね。」

思いもよらぬところで「木の力」に気付くことができました。
夜の探険を終え、テントサイトへ。雨が降っているから暖かくしておやすみなさい。


2日目の朝はみんな早起き。みんなの元気な声に誘われたのか、意外なメンバーがテントサイトに遊びに来ました。

みんながじーっと見ているのはなんとサル!朝から嬉しいサプライズです。目をキラキラさせながらサルがその場からいなくなるまで釘付けになっていました。

朝起きたらまずは顔を洗いに昨日薪を集めた場所へ。加茂神社の先へ行くと川がありました。早起きした子もまだ少し眠いという子もみんな川の水で顔を洗います。





冷たい!目が覚めるね。



朝ごはんを食べ、自分で作ったお昼ごはんのおにぎりを持ったら、探検に出発です。

 歩く先々では不思議なものや面白いものがたくさん!
列のあちこちから聞こえるのは、
「こんなの見つけたよ!」
「これは何!?」
歩いては足を止めてしゃがんだり、穴をのぞきこんだり、キノコやコケを触ったり。
24人分の目があちこちに向かい、24通りの素敵な発見をしていました。
道の途中では木の幹を持ち上げる木や川の水で削られた道がありました。昨日火をつけるために使った「木の力」と、みんなの生活に欠かせない「水の力」が森の中にはたくさんあって、子ども達は「えぇ~!」とびっくりしたり、「うわぁ~!」と感心したり。

さぁ、ここが探検の目的地。サイグチ沢の水汲み場。
生まれて間もない水が汲める場所です。この水はここからずーっと旅をして最後は海へ行きます。長い距離を旅する水はすごい!そんな「水の力」をいただきましょう。
「飲めるの~?」と疑うようにコップから水を飲む子ども達ですが、飲んだ途端に「あまい!」と驚きの顔。みんなで体の中に「水の力」を取り込んで少し一休み。たくさん歩いて疲れた顔をしていた子ども達ですが、一人一人が達成感に満ちていました。
休憩したらもうひとふんばり。帰ったらお昼ごはんです。
お昼ごはんの後は「石の力」を探しに行きます。


山ふるにかつて人が住んでいた場所では御影石を利用して石碑や石垣を作っていたんだって。昔の人たちは「石の力」も借りて生活をしていたんだね。川へ行くとそこでも石がたくさん。ここでさかでぃからの指令!
「夕ごはんで使うための御影石を探してほしいんだ。」
「これかな?」「これだよ~」


そうしながら力を合わせて御影石を探します。
「あったよ!」「これもだ!!」
石をさかでぃに見せると、OKをもらえました。やったね!これでご飯が作れるね。
集めた石で一体どんな料理ができるのかな?










さかでぃミッション終了後、休憩をしていたら
「まだまだ「石の力」はあるんだよ~」
ひとみぃとまつけんが石の魅力を紹介してくれました。石で絵の具を作って絵を描くんだって。
「大きい石を川の水でぬらして、石をゴシゴシこするとほら!」
たちまち絵の具の完成。「すご~い!」子ども達の歓声が上がりました。
みんなも早速挑戦してみよう。










絵の具を作って絵を描くみんなの顔は真剣そのもの。いくつもの石をゴシゴシこすり絵の具を何色も作る子もいました。
完成した絵を見たみんなの顔はどこか満足そう!小さな画伯の誕生です。

テントサイトに戻ったら、夕ご飯の準備です。火おこしはもう自信満々だよね。















さて水で綺麗に洗った御影石をかまどでじっくり焼きます。熱々の石を水を入れた羽釜の中へ。ブシュワー!!と一気に水がぼこぼこと沸きあがりました。
「おぉ~!!」「すごいすごい!」「もう沸いたよ!」
羽釜を覗き込む子ども達の間から大きな歓声。お湯を沸かすための石だったんだね!

夕ごはんの支度もみんなで力を合わせて行います。あっという間に食卓の完成。
「石の力」で作ったスープはあたたかくておいしかったです。














夜には今まで見た木・水・石3つのそれぞれの力を思い出しながら、シートに記入します。どんなことがみんなの心に残ったのかな?面白かったことは何だったのかな?内容が気になるスタッフ達は、みんなが書いている横からちらりと覗き込んでみたり・・・。
この日の夜はたくさん歩いたからみんなとても疲れたみたい。テントに帰る前にうつらうつらとしている子も。最後の夜はみんな早めにおやすみなさい。

最終日は今まで体験した3つの力木・水・石のそれぞれの力を全てを集めた旅木ストラップづくりで締めくくりです。木の皮を石で削り、さらにサンドペーパーで表面を磨き、綺麗にします。金具をつけて、紐をつけたら出来上がり!

「こここんなにつるつるにしたよ!」「ここは木の皮を残して、あとはきれいに削ったんだ」
みんなそれぞれこだわりのポイントを見せてくれました。それぞれ違った個性あふれる旅木ストラップができました。24人一人一人の思い出が詰まった旅木ストラップです!


みんなと過ごした3日間、とてもとても楽しかったよ。このキャンプでみんなが見つけた3つの力を大事にしてくれると嬉しいな。またみんなに会えるのを楽しみにしています。













さかでぃ/もうちゃん/ゆうきぃ/すがっち/ひとみぃ/まつけん/あいちゃん