2017年12月13日水曜日

「秋のこどもキャンプ」のご報告

10月7日~9日の3日間に実施した
秋のこどもキャンプ」のご報告です。

 小学1~6年生向けのこのキャンプは、
「自然の恵みを使って、自分の使う道具を作る」がテーマ!

3日間のキャンプでどんな道具を作ったかというと、
草木染め(ヤマザクラとクズ)の「ハンカチ」「コースター」
サクラの木の「箸」の3つにチャレンジしました。

そんな道具作りキャンプの様子を少しだけご紹介します。

【1日目】
草木染めの準備の日。

まずは「自然の恵み」さがし。
道具の材料を森で集めをしました。

紅葉したヤマザクラの葉っぱ
たくさん拾って!

クズの葉っぱもツルからちぎって集めます。















たくさん森を歩いて、材料集めは完了。
葉っぱの他にも、クルミや枝、小石など
道具作りに必要な物を集めました。


【2日目】
午前中は、
1日目に集めた葉っぱで草木染めにチャレンジ。

まずは、拾った葉っぱでどんな色に染まるか予想!

「赤?」「黄色?」「茶色?」「緑?」














そして、作業開始。
最初は拾った葉っぱをひたすらちぎる・・・!


ヤマザクラ班 「葉っぱの量が足りないかも…」













クズ班 「この葉っぱスジがたくさんある!」















がんばってちぎった葉っぱを袋に詰めて、
鍋で20分ほどぐつぐつ。
染液を作ります。















待っている間に輪ゴムを使って、
絞り染めの準備をします。















そして、いよいよ・・

できた染液に布を投入!20~30分つけます。
















染液に付けた後、媒染液にさっと布をくぐらせて、
ビジターセンターのベランダで干します。















こんな色に染まりました
















手間ひまかけて染め上げたハンカチとコースター。

ヤマザクラは赤茶色っぽく、
クズの葉はバニラアイスみたいな色に染まりました。
絞りの部分は白く残り、素敵な模様がつきました。


さて、
午後は草木染めの布を乾かしている間に
箸づくりにチャレンジ。

材料は「サクラ」の木材
(こちらはヤマザクラではなく、ソメイヨシノです)
今回、箸は刃物は使わず、紙やすりで作りました。
サクラの木材はとても堅く、木目の向きによっては
刃物で削るのはとても難しいのです!

仕上げは、森で拾ったクルミを割って、
実の油分でコーティングしました。






























もくもくと取り組む人、大変でちょっと疲れちゃう人、
みなさんそれぞれに箸づくりを楽しんでくれました。

しかし、ほとんどの人は完成せず!

良い道具はそんな簡単には出来ないのです。
でも、ちゃんと家で続きが出来るように
ヤスリなどを道具一式は、お持ち帰りセットにしておきました。
納得いくまで、家でヤスリがけをして、
手にしっくりくる箸を作ってもらえたらと思います。

ここで、紹介した道具作りのほかにも
夜の森をさんぽしたり、
たき火で焼きおにぎりを作ったりと、
様々な活動をしましたが、
2日間はあっという間に過ぎてしまい、
とうとう最終日。


【3日目】
まずは、草木染めのハンカチを使った箸袋づくり。





























これで一生懸命作った「草木染め」と「サクラの箸」が
持ち歩けるようになりました。

ぜひ、様々な場所で使ってくださいね。


最後に、まとめの活動。
















3日間をスライドでふりかえって、
一言ずつ感想をもらいました。

「焼きおにぎりが楽しかった」
「夜の森のおさんぽが楽しかった」

などの感想のほかに、

「染め物が楽しかった」
「箸づくりが大変だった」
「ハンカチを絞るのが面白かった」

など、道具を作る時に感じたことを言ってくれた人も
沢山いました。
楽しかったという感想と同じくらい、
大変だったという感想の人が多かったように感じます。

苦労して作った分、染物や箸を大切に使いたくなるかな?















このキャンプをきっかけに、
様々な道具が自然の恵みをもとにつくられている事を感じたり、
道具の使い方や、道具を大切につかうというのが
どういうことなのか考えてもらえたら嬉しいです。

(インタープリター とむさん)