2010年11月13日土曜日

「大人の女性のぜいたく森キャンプ」終了しました


紅葉が始まり出した10月の終わり、
今年度最後のキャンプ行事である
「大人の女性のぜいたく森キャンプ」が行われました。



参加者は幅広い年齢層の「大人の女性」が計16人。
キャンプ初めての方や久しぶりという方、
これまでの「女性のためのはじめてソロキャンプ」参加者の方まで
様々な経験をもつメンバーが揃いました。



場所を知り、人を知り、
自然の中で過ごす、どんな時間が「贅沢」なのかを
自分で考えてもらうのが、今回のキャンプの大きなねらい。
まずはゆったりと2日間過ごす森の様子を知りながら、
夕飯に使えそうな森の恵みを探します。


スタッフは全員、キャンプ経験豊富な
インタープリター(自然解説員)。
そのインタープリターだって、専門としている分野や
好きな自然の過ごし方は違うため、
2手に分かれたグループが見つけたものは、
全く別の、でもとっても魅力的な秋の宝物になりました。
今日はこんな秋の恵みを使って、アウトドアクッキングで夕食です!

見つけたクルミや朴葉はさっと水洗い・・・。
自分で見つけた秋の恵みで、ご飯を作る。
これも一つの「贅沢」ですね。


また、今回はリラックスしてもらえるように
ハンモックも2箇所、皆で設置しました。
紹介すると、「一回やってみたかったのよ〜!」と
歓声があがったハンモックですが。
実はつけ方もとっても簡単。
みんなで設置場所のポイントや乗り方を確認したら、
後は自由に楽しめる、共有スペースとなりました。


まずはスタッフ・かおりが見本を・・・気持ちいいな〜!



絵になる風景・・・



のんびりとハンモックや近くの森を楽しんだ後は、
いよいよアウトドア道具を使ってのキャンプ準備に入ります。
手に持っているのは、一人一人に配布された
シングルストーブ。
初めて使うという人も安心なように、
使い方講習をまず最初にじっくり行いました。


その後は今日の寝床となる、テント張り。
今回は従来のソロキャンプと違って、
2人で一つのテントを使っていただきました。

二人の力を合わせてのテント設営。
皆さん手際がいい!


あっという間に立った、色とりどりのテントたち。
「簡単だったわね〜」なんて声も聞こえながら、
テントの中に荷物を運び込みます。
たった一日だけども、寝床を快適にセッティングするのも
大事なポイントです。

寝心地はどうですか〜?



自分のペースで自然を楽しむ事も、
大人の女性の普段の生活では「贅沢」な事かもしれません。
そんな、個人の楽しみ方をしてもらう時間も、
キャンプの中にたっぷり盛り込みました。

アウトドア道具を使っていただく、
森の一服のお味はいかがでしょうか?

ご持参いただいたオカリナの音色が響き出すと、
野鳥の声や川の音と重なって、
まるで森のオーケストラのようでした!


また、牛乳パックを使って簡易ランタン作りも。
どんな風に明かりがともるのかは、夜のお楽しみです。



こちらは風流な、森の野点。


スタッフのちあき姉さんも野点の席にお呼ばれしました。
「結構な御点前で・・・」



さて、夕飯作りもスタートです。
アウトドアクッキングでは仕事を分担するのもポイントの一つ。
こちらは火おこしと、お釜のご飯炊き担当の皆様。

お釜には焦げ付き予防の泥を塗り、
計量カップを使わない、野外のご飯炊きのコツを教わるものの、
「本当に大丈夫?」などの声が聞かれたお釜は、
無事に、ふっくらつやつやのご飯が出来上がりました。


取ってきたクルミを割って、中身を出す作業班。
取り出したクルミの実は奥多摩みそに混ぜて、
特製くるみ味噌になりました。


こちらはイモ焼き担当。
たき火の中に入っている
さつまいも、じゃがいも、里芋は、全て地元西多摩産。
特製くるみ味噌につけていただきます!

早く食べたい!!



また、一人一人シングルバーナーで作った
こちらも地場産の野菜ときのこがたっぷり入ったキノコ汁と
昼間拾ってきた朴葉の上で焼いた朴葉味噌も。

中にはお釜ごはんをおにぎりにし、味噌をつけた焼いた
焼きおにぎりを作る人もいたり、
アイディアたっぷり、秋の味覚たっぷりの夕飯を
みんなで楽しく頂きました。


昼間作った簡易ランタンはこんな感じに。
花火模様、立体型、扉付きなど、個性溢れるランタンを持って、
夕ご飯の後はナイトプログラムに出発です。


山のふるさと村は、約80年前までは人が住んでいた森でした。
江戸時代の頃は、甲州から江戸へ向かうための
山越え前の最後の集落として、人の行き来も盛んだったそうです。
当時は当然ですがライトや懐中電灯はなく、
明かりは行灯のみの山越えです。

ナイトプログラムでは当時の旅人の気持ちになり、
今もまだ残る江戸へ続く道を
手作りランタンを持って進んでいきました。


そのうちに出て来た満月の、明るさといったら!
影が出来るほどの月の明かりや、
森の中が意外と暗くない事などに、驚く声も聞かれました。


ナイトプログラムの後はフリータイムののんびり時間。
サプライズデザートのマシュマロや焼きリンゴ、
参加者の方が持参してくれた
ホットワインやどぶろくに舌鼓を打ちながら、
女性だけの楽しい時間があっという間に過ぎていきました。

たき火を囲んで、女子だけの森のバーは大盛況!



2日目は青空と雲が同じくらいのお天気に。
夜の冷え込みもそんなに厳しくなく、一安心でした。


自由参加のおはようウォークでは、
朝露を受けたクマザサで和製ハーブティーを作りました。
ダイエット効果や胃腸強化、美肌作用などの効果がある
クマザサのパワーをいただいて、
今日も一日、楽しみましょう!

ほうじ茶のような香ばしい匂いと、ほのかな甘さが特徴です。
お味はいかが?



食事の後は、使い慣れたテントの撤収です。
1日目に撤収作業の講習を行っていたからとはいえ、
皆さんの手際の良さに、スタッフもびっくり!
あっという間に元通りの森となりました。

同じテントで一晩過ごした仲間との息もぴったり!




2日目のお楽しみ、森歩きの前のフリータイムは
すっかり慣れ親しんだ森とのお別れ時間。
森歩き用のクマザサ茶を入れたり、
ハンモックで秋の森を満喫したり・・・。
色々な場所で、思い思いの過ごし方をされていましたが、
皆さん一様に、
秋の森のように柔らかで優しい表情をされていたのが
印象的でした。


中にはこんなメッセージを作る方も・・・


じゃん!完成です!そして、こちらこそ!です。


秋の森歩きはインタープリターの案内のもと、みんなで行動。
みんな同じに見えていた木が、
一つ一つ注目してみると全然違ったり、
中には日常生活に身近なものもあったりと、
様々な発見があったようです。

お寿司屋さんのカウンターで使われているのはどっちだ!?

スギの林を抜けて、まだまだ森の中へ・・・。


森から降りて来たら、落ち葉の上でランチタイム。
森で見つけたものや疑問や質問に答えながら、
あっという間に、おしまいの時間が近づいてきます。


自然のものをお土産にするのは楽しいけれど、
森の生きものに与えるダメージも大きいもの。
そのため、今回は「森の香り」をお土産にしてもらおうと、
森の中で見つけてきてもらった針葉樹の葉っぱを使って
香水(ハーブウォーター)を作りました。

この香りをどこかで感じた時、
また山ふるの森を思い出してもらえるよう、祈りながら・・・。



きっと人それぞれ違うだろう、自然の楽しみ方や「贅沢」の感覚。
私にとっては、秋の森の楽しさを共有出来ることも
特別な時間をいっしょに過ごせたことも、
とてもとても「贅沢」に思えました。

また違う季節に、皆さんの笑顔にお会いできることを
楽しみにしています。
ご参加ありがとうございました!

・・・・・・・
「大人の女性のぜいたく森キャンプ」担当:原島香(かお)