「子ども 水の森キャンプ・夏」は、
水の学習を始める小学3年生から4年生向けに実施しました。
東京都に暮らしている子ども達にとっては馴染み深い多摩川ですが、
この多摩川の水は一体どこから来るのでしょうか?
その水が生まれる場所はどんな所なのでしょう?
本キャンプでは川の始まりを子ども達の目で見てもらい、
森のこと、そして普段使う水のことを考えてもらいました。
そんな3日間の様子をご紹介します。
1日目
奥多摩駅からバスに揺られて到着した子ども達。
山のふるさと村のことや、一緒にキャンプする人達のことを知らずに
どこか緊張した様子。
オリエンテーションとキャンプスタッフの紹介の後は、
みんなで外に出て葉っぱを使ったリレーです。
しずくをバトン代わりにして、前の人から後ろの人へ上手に回していきます。
「水がなくなった〜!」「水落としてないのになんで〜?」
「葉っぱを折りたたんでおくといいよ」「大きい葉より小さいのの方がいいんじゃない?」
2回戦目には、子供達同士自然とアドバイスが飛び交いました。
色々な葉っぱにも触れながら、子ども達同士も打ち解けることが出来たようです。
お昼ごはんを食べた後は、奥多摩湖に行きました。
「ここが奥多摩湖。今回のキャンプはここから遡って始まりを目指すよ」
湖を見た後は、奥多摩湖に注ぎ込むサイグチ沢に移動。
最初の活動では、川に暮らす生きものを確かめます。
「この川には色んな生きものが棲んでいて、捕まえるにはちょっとコツがいるんだ」
さかでぃから生きものの捕まえ方や注意点を教わり、早速川へ。
「冷た〜い!!」「いつもこんなに冷たいの?!」
川に入った子ども達はびっくり。そう、この川は夏だってとても冷たい川。
だから見られる生きものもちょっと変わったものが多くいます。
「いた!!」「石の裏!こんなに大きいの!」
冷たい水に慣れてきた子ども達、どんどん生きものを見つけていきます。
教わった捕まえ方とはちょっと違う方法をあみだす子も。
生きものを捕まえたらシートに記録します。
さて、どんな生きものがいたのかな?
黙々と書き込む子ども達は真剣そのもの。
描くスケッチにも力がこもっています。
観察道具を洗って川での活動が終わり、キャンプ場へ移動です。
テントでの過ごし方を学び、それぞれテントへ移動します。
同じテントの子たちと仲良くしようね。
夕ごはんを食べた後は夜の森を見に、キャンプ場近くの神社へ。
暗闇でもライトを使わずに歩くことで自分の感覚を研ぎ澄ませます。
神社の前で明かりを消して座ると、川の水音がとても大きく響いていました。
キャンプ場に戻り、テントに入ったら1日目はおしまい。
「明日は山登りをするから早めに寝ようね」
2日目
日の出とともに目覚めた子ども達。
起きる時間にはまだ早いけれど、 元気におしゃべりが飛び交います。
みんなの目が覚めたらひとみ〜と一緒に顔を洗いに、昨夜の川まで。
「こんな場所だったんだ〜」「水が冷たい!」
顔を洗って、シャキッと目覚めたら朝ごはんです。
朝ごはんには、あれれ?昨日はいなかったスタッフが新たに加わっています。
「誰!?」「昨日の夜に来ましたシゅうです。よろしくね」
新たに加わったシゅうも一緒に今日は登山です。
目指すは多摩川の最初の一滴がある場所、サイグチ峠です。
お弁当を作って、お菓子を持って、水筒にお茶を入れて…準備は万端!
サイグチ峠出発の前にさかでぃからお話。
「川の始まりの森はどんな所なのかみんなで見に行こう。途中、3つの実験をするから楽しみにしていてね!」
子ども達ざわざわ。
「実験ってなんだろう?」「面白そう!」
「あと、森の中で気に入ったものや、面白いなって思ったものはこの袋の中に入れてね」
さかでぃともうちゃん、そしてシゅうの3つのグループに分かれて出発です。
登りあり、険しい道あり、少し滑りそうになりながらもみんな必死に歩きました。
途中で見つけた面白いものをお互いで紹介しあったり、スタッフに見せに来てくれました。
「見て!カエル!」「どこにいたの?」「あそこー」
「あ、川が小さいよ!」「どこに行っちゃったの?」「あ、あそこにあるよ」
「疲れたよー」「もう少しだよー頑張れ!」「あと何歩かなぁ?」
途中休憩も挟み、およそ3時間かけて登った先には…
「あれが最初の一滴だよ」「わー!あれが!!」「すごーい!」
大変な思いをして見つけた最初の一滴に、子ども達も興奮気味です。
持ってきた瓶に最初の一滴を入れて蓋をすれば、自分だけの一滴。
瓶を割らないように気をつけて持って帰ろう。
山ふるへ戻り、シャワーを浴びた後は最後の夕ごはん。
いっぱい歩いたからごはんもおいしいね!
夕ごはんの後は、さかでぃから今日の山登りのふりかえり。
奥多摩湖の成り立ちと水のお話をしてもらいました。
「奥多摩湖は昔人が暮らしていたんだよ」「えー!湖って自然のものじゃないんだ!」
自分たちが歩いた川のこと、山ふるの歴史のことを知ることが出来たようでした。
今日はたくさん歩いたからもうくたくたでテントに戻ったらみんなすぐに寝てしまいました。
3日目
昨日よりも気温が低い朝。
テントを出た時には「さむ〜い!」という声も。
朝ごはんの前に湖畔広場までちょっと遠出をした朝のおさんぽ。
「日曜日のお昼はあんなに人がたくさんいた川原。今朝はどうかな。」
「とても静か」「鳥の声が聞こえる」「魚が跳ねたよ」
同じ場所でも時間が違うと全く違う発見があるようです。
朝ごはんを食べたらみんなで協力して片付け。
てきぱきと道具を片付けてくれるみんなの動作は手慣れたものです。
研修室に移動したら最後のまとめ。
水玉形のカードに今回のキャンプで水に対する思いや心に残ったことを書いてもらいました。
じっくり考えながら文字を書いていく子ども達。
このキャンプでそれぞれ心に残ったこと、いっぱいあるんだね。
水玉カードを書いたら、みんなが集めてきた木の実や葉っぱなどを使って
水が生まれる森の宝箱を作ってもらいました。
葉っぱや木の実、鳥の羽根など、見つけたものを思い思いに宝箱に詰めていきます。
完成!素敵な宝箱ができました!
この3日間キャンプをしながら水について考えてきました。
川で暮らす生きものを観察し、山登りをして多摩川の最初の1滴を見に行きました。
普段の暮らしで使っている水についても考えてもらうきっかけになったらいいな。
また山のふるさと村にも遊びに来てね。
10月10日から12日にかけては、「子ども 水の森キャンプ・秋」があります。
スケジュールは概ね一緒ですが、秋の森ではまた違った景色、違った発見があるはず。
夏に参加した子も初めての子もご応募お待ちしております。
申込みは9月12日まで。詳細は以下を御覧下さい。
http://yamafurucamp.blogspot.jp/2015/09/34.html
<さかでぃ/もうちゃん/シゅう/ひとみー/みっきー/ちくわ>